イスラーム歳時記

イスラームの暦は
「ヒジュラ暦」と呼ばれています。
それは、マッカ(メッカ)からマディーナへと聖遷(ヒジュラ)がおこなわれた年を紀元とするからです。西暦でいえば、622年のことでした。


ヒジュラ暦は太陰暦
世界の暦には、おおきく分けて2種類あります。太陽の動きによって作られる太陽暦、月の動きによって作られる太陰暦です。
イスラームの暦である「ヒジュラ暦」は、純粋な太陰暦です。月が満ち欠けして1周するのが、1ヶ月にあたります。月は地球の周りをおよそ29.5日で回りますから、月の満ち欠けによる「月」は29日または30日となります。
ヒジュラ暦は1年が12ヶ月ですが、その合計は354日となります。つまり、太陽暦の月よりも11日間短いのです。その結果、私たちが使っている太陽暦の方からみると、太陰暦であるヒジュラ暦は少しずつズレていくことになります。


今年は、ヒジュラ暦1432年
現在は、ヒジュラ暦では1432年にあたっています。
このヒジュラ年の元旦は、2010年12月7日でした。ということは、太陰暦である1432年と太陽暦の2011年はほぼ重なっています。
昨年は、そこから 11日分遅かったので、2010年元旦がヒジュラ暦1月15日で、今年以上に二つの暦は重なり合っていました。


この歳時記では
ヒジュラ暦の流れと、それに合わせた行事や季節の話題を提供します。


これからの重要な日付
ラマダーン月(断食月):8月1日(7月31日に新月が見えました。)
イスラーム世界フェスティバル:京都で毎年開催されているイスラーム圏からの留学生が京都市民をお招きするディナー・パーティー:8月20日(土)。昨年は総計850人が参加する大きな催しとなりました。
断食明けの祭り:8月30日か、31日
犠牲祭:11月6日(予想)
来年(1433年)の元旦:11月26日